「家の引き渡しは終わっているけど、外構(エクステリア)の工事がまだ…」
「住んでからじっくり外構を考えたいけど、生活への影響が心配」
新築住宅の計画では、どうしても建物の打ち合わせが優先されがち。結果的に、外構工事は「引き渡し後」「住みながら」進めるケースも珍しくありません。
実際、4割ほどの方が住み始めてから外構工事を行っているという調査もあり、必ずしも「引き渡しまでにすべて完成させる」必要はないのです。
本記事では、住みながら外構工事をするメリット・デメリットや、生活ストレスを軽減する工夫、子どもやペットの安全確保など、快適に進めるためのポイントをまとめました。外構を後回しにするか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
1外構工事は住みながらでも可能!

結論として、外構工事は新築の引き渡し後、住みながら進めても問題なく行えます。
ハウスメーカーや工務店ではなく、外構専門業者へ依頼する場合、工事の着手は引き渡し後となるのが一般的です。
引っ越しを早めたい方や、外構にこだわりたい方にとって魅力的な選択肢と言えます。
ただし、「住みながら工事」にはメリットだけでなく不便もあるため、事前にポイントを把握しておくことが大切です。
2住みながら外構工事をする5つのメリット

2-1. 専門業者を自由に選べる
- ・ハウスメーカー経由ではなく、外構の専門業者に直接依頼できる
- ・中間マージンが発生しにくく、費用を抑えながら質の高い工事を実現しやすい
- ・複数業者で相見積もりを取り、提案力や価格を比較検討できる
2-2. こだわりの外構をコストダウンで実現
- ・ハウスメーカーより1.3~1.5倍安くなるケースもある
- ・浮いた費用でグレードアップ(ウッドデッキ・カーポート等)が可能
- ・30~50万円安くなる場合もあり、建物に費用をかけすぎても調整しやすい
2-3. 実際に住んでみて使い勝手を確認できる
- ・暮らし始めて気づく課題(視線、照明不足、駐車場の配置など)をプランに反映できる
- ・生活動線を確認したうえで作る外構は満足度が高い
- ・プラン変更をスムーズに行いやすい
2-4. 引っ越し時期を早められる
- ・外構が未完成でも、建物の完成後すぐ入居可能
- ・天候や他工事の影響で外構工期が伸びても、引っ越しを遅らせる心配がない
- ・無駄な家賃や二重ローンを回避できる
2-5. 現場が落ち着いていて工事が進めやすい
- ・引き渡し後は外構業者のみが出入りするため、作業効率がアップする
- ・早ければ2週間前後で工事が完了する例もある
- ・工程が集中しすぎず、職人の質も安定しやすい
3住みながら外構工事をする5つのデメリット

3-1. 引き渡し時の外観が未完成
- ・新居の引き渡し日に、外構ができていないため見栄えが半減する
- ・周囲が土のままだと新築の特別感が損なわれると感じる方もいる
3-2. 業者選定の手間
- ・外構業者は数多くあり、得意分野や価格帯がバラバラ
- ・時間をかけて情報収集・比較しないと、相場や業者の実力がわかりにくい
- ・一括見積もりサービスなどを活用する手もある
3-3. 予算不足になりやすい
- ・建物に資金を使いすぎ、いざ外構を依頼しようとした時に予算が足りなくなる
- ・結果的に最低限の工事しかできず、妥協ポイントが多くなる
3-4. 工事期間中の生活が不便
- ・駐車場をコンクリート舗装する場合、5~10日の養生期間は車を敷地に停められない
- ・工事騒音や泥汚れなどで、小さなお子様やペットがいると安全面・衛生面の不安がある
3-5. 後回しにして放置されるリスク
- ・引っ越し後の生活が忙しく、外構の計画が先延ばしになってしまう
- ・雑草が生い茂り、玄関周りが汚れやすいなど生活導線が悪化する
- ・結局手をつけずに長期間放置されるケースもある
4住みながら外構工事を快適に進める工夫
4-1. 生活ストレスを軽減する工夫
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1. 洗濯物は室内干しを中心にする
工事期間中は土埃が舞うこともあるため、洗濯物が汚れる可能性を下げられます。
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2. 玄関前に養生シートや人工芝マットを敷く
雨天時の泥汚れ防止に役立ち、靴や玄関ポーチをきれいに保てます。
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3. 近隣のコインパーキングを事前に確認する
駐車場が使えない日数を考慮し、コインパーキングや月極の臨時利用を検討すると安心です。
4-2. 小さな子どもやペットがいる家庭向けの注意点
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1. 工事エリア周辺に簡易フェンスやゲートを設置する
作業中に子どもやペットが現場に入らないよう、物理的に仕切りを作ります。
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2. 作業時間帯を事前に業者と打ち合わせする
昼寝時間や家族の在宅ワーク中は騒音を避けるなど、生活スケジュールに配慮します。
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3. 工具や資材の置き場をしっかり管理する
子どもが触れないように安全対策をしてもらうことが大切です。
5外構業者を選ぶ際のポイント
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・職人の挨拶や近隣への配慮が行き届いているか
「住みながら工事」の場合、騒音・埃でご近所に迷惑がかかる可能性があるため、挨拶や周辺への気遣いが求められます。
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・毎日の作業終了後に現場をきれいに片付けてくれるか
残材や工具を放置すると、転倒やケガのリスクが高まります。
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・契約前に複数のプランや見積もりを比較する
相見積もりを行い、価格や提案力、対応の丁寧さを総合評価することが安心につながります。
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・アフターサービスや保証内容を確認する
施工後の不具合やメンテナンス体制も重要なポイントです。
6費用・予算の具体例(目安)
「住みながら外構工事」でよく依頼される項目の費用目安は下記の通りです。
- ・アプローチのコンクリート舗装: 約10~20万円
- ・カーポートの設置: 約20~50万円
- ・フェンスの設置: 約10~40万円
これらはあくまで目安であり、素材・デザイン・施工範囲・地域によって金額は上下します。相見積もりで具体的な数字を出してもらい、比較・検討しましょう。
7住みながら外構工事をする際のローン・税金事情
7-1. ローンに組み込めるかの確認
- ・引き渡し前に建物とセットで外構も契約できれば、住宅ローンに一括で組み込みやすい
- ・引き渡し後に契約する場合は、リフォームローンや現金払いになるケースもある
- ・ハウスメーカーや金融機関に事前相談をする
7-2. 固定資産税への影響
- ・通常のフェンスやカーポートは固定資産税の対象外
- ・屋根・壁3面以上のガレージは課税対象となる
- ・外構工事の内容によっては評価額に影響するため、自治体の基準を確認する
8よくある質問
Q1. 引き渡し前に専門業者へ依頼することはできませんか?
一般的には難しいです。建物の所有権は引き渡しまでハウスメーカーにあり、外部業者が出入りすると責任範囲が曖昧になるため、引き渡し後に工事を開始する形が一般的です。
Q2. 工事期間はどのくらいかかりますか?
施工内容にもよりますが、2~4週間前後が目安です。カーポートや門柱、フェンスなど一通り行う場合は3~4週間、部分的な工事であれば1~2週間程度で終わる場合もあります。
Q3. 住みながら工事中、職人が頻繁に出入りするのは気になりませんか?
- ・職人は日中に作業するため、工事に慣れていることが多い
- ・作業時間帯や騒音・粉塵対策について相談が可能
- ・毎日の進捗確認ができるため、細かい要望を伝えやすいというメリットもある
9【まとめ】住みながら外構工事は十分アリ!でも事前計画が鍵
- ・4割以上の施主が「引き渡し後に外構工事」を行っており、メリットも多い
- ・ただし生活の不便や予算不足、騒音・プライバシー面などデメリットもある
- ・小さな子どもやペットがいる場合は安全対策を徹底し、ストレスを減らす工夫が大切
- ・業者選びでは、近隣配慮や施工後の片付け、アフターサポートなどもチェックする
外構は家の印象と暮らしの快適性を大きく左右します。住みながらの工事でも、早めに概算見積もりをとり、費用やスケジュールを明確にしておけば後悔なく理想的なエクステリアを実現できるでしょう。
「どこに依頼すればいいの?」と迷う方は、複数の外構業者から相見積もりを取れる「エクステリアコネクト」をぜひ利用してみてください。
ぜひ本記事を参考に、生活と予算にフィットした外構工事を進め、家づくりの“最後の仕上げ”ともいえるエクステリアを存分に楽しんでいただければ幸いです。