クローズ外構費用の目安と施工のポイント｜安心とプライバシーを確保する外構づくり

1クローズ外構とは？

①クローズ外構のメリット

クローズ外構とは、門扉やフェンス、塀などを使い、敷地をしっかりと囲んだ外構スタイルを指します。外からの視線や侵入を防ぎやすく、プライバシーと防犯性が高まる点が魅力です。
さらに、門扉や塀でデザイン性を高めることで、住宅全体の外観をグレードアップできるメリットもあります。ペットやお子さまが敷地から飛び出しにくい点も、多くの家庭で評価されています。

②クローズ外構のデメリット

一方で、クローズ外構はオープン外構と比べると費用が高めになりがちです。また、門扉や塀で囲むことによる圧迫感や、敷地が狭く感じられるデメリットも考慮しましょう。
さらに、定期的なメンテナンスが必要な塀やフェンスを選んだ場合、ランニングコストがかかる点にも注意が必要です。周辺環境や予算、デザインのバランスを見ながらプランを練ることが大切です。

2クローズ外構の費用相場

①主な内訳と目安費用

クローズ外構の費用は、以下の項目に大きく分けられます。もちろん、敷地条件や工事範囲によって変動しますが、おおよその目安をまとめました。

例えば、門扉やフェンスだけであれば比較的安く抑えられますが、敷地全体をブロック塀や高めのフェンスでしっかり囲む場合は、その分費用が増します。ゲートやカーポート、アプローチのデザインまで含めると、総額で100万円を超えるケースも珍しくありません。

②オプション費用の幅

クローズ外構では、防犯カメラやセンサー照明、オートロック機能などのオプションを加えることで、さらに安全性を高めることができます。ただし、オプションを充実させるほどに費用も上がるため、予算とのバランスを考慮しながら検討することが大切です。

3費用を左右する主な要素

①素材・デザインの選択

塀やフェンスの素材によって費用は大きく変わります。アルミ製やスチール製は軽量で耐久性が高い反面、装飾性を高めると費用がかさむ傾向があります。
一方、ブロック塀は比較的安価ですが、仕上げのデザインや高さを変えると追加費用が発生する場合も。装飾レンガやタイル貼りなど、デザイン性を重視するほど費用が上乗せされる点を押さえておきましょう。

②施工条件と敷地環境

敷地の形状や地盤の状態、隣接する建物や道路の状況も費用に影響します。
例えば、狭い通路しかない場所だと重機が入りづらく、人力作業が増えるため人件費が上がりやすいです。傾斜地や特殊な形状の土地では、造成や土留めの工事が追加される場合があります。
また、既存のブロック塀やフェンスを解体して撤去する必要がある場合も、解体費用や廃材処分費がかかる点に注意が必要です。

4具体的な施工例と費用目安

①門扉付きクローズ外構

一般的な住宅の場合、門扉と両脇のフェンスを設置して、道路からの視線をカットしつつ出入りを制限するスタイルが人気です。
塀やフェンス、門柱のデザインにもよりますが、トータルで50万～120万円程度が目安となります。門扉に自動ロックや照明を組み合わせると、さらに費用が上乗せされるケースもあります。

②ガレージ＆フェンス一体型

カーゲートやガレージを設けつつ、敷地全体を高めのフェンスで囲むパターンです。自動車の出入りが快適になるよう、電動ゲートを採用すると利便性が高まりますが、費用は100万～200万円程度とやや高額です。
デザイン性を重視する場合は、門扉やゲートの意匠を統一することで一体感を演出できます。

③庭全体を囲むプライバシー重視型

建物周囲をぐるりと囲む高めの塀やフェンス、目隠しフェンスなどを配置することで、室内や庭での生活が外から見えにくくなるのが大きなメリットです。
敷地面積に応じて塀やフェンスの設置量が増えるため、トータル費用は80万～150万円以上になる場合が多く、デザインや高さ、使用素材によっては200万円を超えるケースもあります。

5費用を抑えるためのコツ

①複数社相見積もりの活用

クローズ外構は比較的高額な工事になるケースが多いため、複数の業者に相見積もりを取ることが重要です。
同じプランでも業者によって仕入れルートや施工方法、得意とするデザインテイストが異なるため、見積金額や提案内容に差が出ることは珍しくありません。複数のプランを比較検討することで、納得のいく仕上がりとコストのバランスを見つけやすくなります。

②施工時期や素材選びの工夫

施工が集中する春や秋などの繁忙期を避けて依頼することで、若干の費用調整が期待できる場合があります。また、フェンスや塀の素材を必要最低限のグレードに抑えたり、デザインをシンプルにまとめたりすることで費用を大幅にカットすることも可能です。
ただし、防犯性やメンテナンス性を損なわない範囲でのコストダウンを意識し、長期的な視点から検討しましょう。

6施工業者選びと依頼の流れ

①見積もり時のチェックポイント

クローズ外構の施工を依頼する際は、以下のポイントをチェックしておくと安心です。

• 工事内容と費用の内訳が明確か
• 素材や施工方法について詳しい説明があるか
• デザインや仕上がりイメージの提案が十分か
• 保証やアフターサポートの体制はどうなっているか

また、施工実績や口コミ評判も参考にすると、業者の技術力や信頼性を判断しやすいでしょう。気になる点は遠慮せずに質問して、納得してから契約することが大切です。

②施工依頼から完成までのプロセス

クローズ外構の施工は、以下の流れで進行するのが一般的です。

1. 現地調査・要望ヒアリング
2. プラン提案・見積もり作成
3. 契約締結・施工スケジュール調整
4. 既存構造物の解体・撤去（必要に応じて）
5. 基礎工事・塀やフェンス、門扉の設置
6. 仕上げ・清掃・最終確認

施工期間は工事内容や天候にも左右されますが、ブロック積みやフェンス工事が多いクローズ外構の場合、平均して1～2週間ほどかかることが多いです。事前に近隣住民へのあいさつや駐車スペースの確保などを行っておくと、施工がスムーズに進みます。

7よくある質問

Q1. クローズ外構の費用をできるだけ安く抑えたいのですが、何か方法はありますか？

A1. 複数の業者に相見積もりを取ることはもちろん、素材をシンプルにしたり、必要最低限の工事範囲に絞ったりするのも効果的です。デザイン面で妥協できる点があれば、コストダウンにつながりやすくなります。

Q2. クローズ外構にすると圧迫感が出ないか心配です。

A2. フェンスや門扉の素材・色選び、配置の工夫次第で圧迫感を軽減できます。植栽を組み合わせることで柔らかい雰囲気を演出する方法もあり、専門業者に相談して最適なプランを提案してもらうと良いでしょう。

Q3. ゲートを電動にするとどれくらい費用がかかりますか？

A3. ゲートの種類にもよりますが、電動ユニットやリモコンなどの追加料金が数万円～十数万円程度発生する場合が多いです。機能やオプション内容によって金額が変わるため、見積もり時に要確認です。

Q4. 既存の塀やフェンスを活かしながらクローズ外構にできますか？

A4. 既存の構造物が問題なく使用できる状態であれば、追加工事だけでクローズ外構にリフォームすることも可能です。ただし、劣化や強度不足がある場合は交換や補修が必要になるため、まずは業者に現地調査を依頼してください。